東京皆実有朋会の初代会長で、会の創設に尽力された石橋 佳子[いしばし よしこ]様(有朋32期)が2019年7月、逝去されました。99歳でした。当会では石橋様の訃報を受け、その功績を “記録” として残すとともに、縁(ゆかり)ある方々の “記憶” に基づく追悼のお詞(ことば)をホームページ上で紹介すべく準備を進めましたが、諸般の事情から実現には至っておりせんでした。当会の公式ホームページのリニューアルを機に、遅ればせながらようやく本ページを公開することができ、改めてここに謹んで石橋元会長のご冥福をお祈りいたしますとともに、在りし日の故人を偲んでいただく一助となれば幸いです。
【2020年12月21日 ホームページ委員会】
新たな令和の年も早師走となり、年が明けるといよいよ56年振り2回目の東京オリンピック2020の年となりますが、会員の皆様にはつつがなくお過ごしのこととお喜び申し上げます。
私どもの東京皆実有朋会は、昨年25周年の節目を通過し、令和元年とともに新たな四半世紀の第一歩を踏み出しました。その記念すべき年の7月8日、私どもの初代会長の石橋佳子様がご逝去されました。余すところ3か月で百寿を迎えるという、ほぼ一世紀の人生最後の四半世紀を当会の為に大層ご尽力くださいました。
第1回茗渓会館での弁舌爽やかな石橋さまのお声が、東京に同窓の朋が集う会ができた喜びとともに私の耳には響いています。当会の礎を築いてくださったことへの感謝と併せて心よりご冥福をお祈り申し上げます。
当会を通して石橋様の想い出を共有する会員の皆様が多くおいでになります。ついては、当会のホームページに石橋さまの想い出コーナーを設けて、特に石橋さまと共に当会設立に携わって下さった皆様のお声を掲載することにいたしました。
まずは、石橋様会長の下で副会長、その後二代目会長を務められた皆実1期の酒井原良松様と当会に先立つ有朋会の折から石橋様と行動を共にされて当会の設立にご尽力下さった有朋44期の大島和子様から追悼文をいただきました。
引き続き会員皆様にも寄稿依頼をさせていただきますが、どうぞご協力くださるようお願いいたします。
2019年12月1日
東京皆実有朋会 会長 岡村 有人
石橋様とのお別れの日に美しいご尊顔を拝し、お礼をしっかり申しました。
振り返ると、26年前の春に、創立準備中の皆実3期の後輩が、私の事務所を訪れて是非参加してほしいとの要請がありました。「会長になる方は凄い美人です」との話。準備会に出たら、その通り素敵な方でした。
石橋さんは、人生経験も幅広く、人の使い方も上手で、皆が気持ち良く楽しく協力したくなる人徳の備わった先輩でした。この会が今日在るのは、石橋さんの功績です。
グルメにも詳しく、鰻屋やフレンチの名店にご一緒でき、同窓会に参加したおかげで多くの方々にも巡り会えて、楽しく良かったと思います。
【石橋佳子さんの経歴】
●1993年(平成5年)9月18日(73歳)
東京皆実有朋会設立、会長就任
●2010年(平成22年) 10月2日(90歳)
会長引退[在任17年間]
●2019年(令和元年)7月8日(99歳)
逝去
【国家褒賞】
●2006年(平成18年)
旭日双光章
「東京皆実有朋会」設立前の5年間、石橋佳子さんは「東京有朋会」の会長としてお働き下さいました。新会長としての1年目には新しく「会員名簿」を発行して、全会員一千名余に配布。翌年には、それまで年1回開かれていた懇親会を、当時の会長を中心に各期が持ち回りで当番を引き受けていたのを整えて「事務局」を立ち上げ、各期の世話人を集めて「幹事会」をもつように改められました。
その時の1番のテーマは、同窓生の高齢化と会の将来展望でした。同窓会存続の意義については、石橋さんのビジョンをたたき台としてみんなで話し合いを重ねました。有終の美を望む声、母校の歴史と伝統の継承を望む声などなど。
幸運と言うべきか、平成5年に『ふぉーらむ』の当番期に当たる有朋の最終学年46期は、戦後の学制改革により、新制皆実高校3期に組み込まれ、初めて共学を経験していました。
同窓会の一本化は可能ではないか ―― 結果は大方の賛同のもと、「私達は生活環境、年代の差を超えて、懐かしい学び舎を心の柱として共有し、きずなを深め、輪を拡大したい」という石橋さんのビジョンは実現し、東京皆実有朋会設立へと動き始めました。
東京皆実有朋会の設立は、ひとえに石橋さんの熱い母校愛と強力なリーダーシップに導かれていたと、改めて感謝申し上げ、謹んでご冥福をお祈り致します。